トランプでボドゲ風ゲームを作ってみた
実験10 手軽に終わるけど悩ましいゴーアウト系のゲームをつくれるか? トランプでどこまでボードゲームに近づけるか
実験する企画の第10弾は、3〜5人で遊べるゴーアウト系ゲーム!
<< 実験開始 >>
ルールのベース:王宮のささやき
タイトル:不確定世界の時空干渉者
略して、「ふ・せ・じ・か」=伏字化、です(笑)
人数:3〜5人
対象:中二病的な設定を理解でき抵抗のない人
時間:30分
【物語】あの頃に戻り、何もかもをやり直したい・・・
そんな想いが日に日に強くなっていくあなたに、怪しい一通のメールが届く。
そのメールに惹かれ集まったあなた“達”は、みんな同じ顔をしていた。
「ようこそ、世界線の狭間へ!」
とある有名な機関を名乗る若い青年の話によると、これから意識だけを過去に飛ばす『タイムリープ』という技術を使い、かつてあなたがよく遊んだ6人の仲間と、もう一度友だちになってきて欲しいとのことだった。
「ただ、気をつけてください。今、世界は不安定で、同じ世界線上に同じ人物があらわれることがあります。そうなると、因果律の崩壊から世界が消滅してしまいますから、その前に、すぐに実験を中止しますからね。」
実験…?聞き捨てならない言葉を聞いた気がするが、それより前に、まさに今ここに、“同じ人物”が顔を合わせているのは問題ないのか!?と思ったあなた達は、青年に詰め寄った。
「ご心配なく。ここは、とても特殊な処理をされた空間で構成されていますから、問題ないです。それよりも、準備はいいですか?」
全く何も、理解も、納得もできずまま「実験」がはじまる…良くない。全然良くない!が、「それでも、あの頃に戻れるというのなら、何だってやってみせるさ」と、あなたは、いや、あなた達は小さく呟き、強く拳を握りしめた。
【目的】制限された回数の中で、あの頃遊んだ6人のメンバー(トランプの9、10、J、Q、K、A)を全て集め、戻りたかったあの頃に戻りましょう!
【準備】・トランプ一式 ×1・本ルール・紙とペン(得点の記録用)0)机を囲むように座ります。目の前にカードを出すことを考えると、隣のプレイヤーとは少し距離を開けて座った方が良いでしょう。
そして、得点を記録する紙とペンを用意し、ゲームの邪魔にならない所に置いておきます。
1)トランプから、9、10、J、Q、K、Aを全て(4枚ずつ)抜き出し、
裏向きでシャッフルして1つの山とします。以後、これを
『山札』と呼びます。
また、ジョーカーを1枚抜き出し、山札のすぐ側に表向きで置きます。
他のカードは使用しないため、箱などに戻してください。
2)年長者、あるいは、じゃんけんをして勝ったプレイヤーがジョーカーを取り、自分の目の前に置きます。以後、このジョーカーを
『スタートプレイヤーマーカー(スタPマーカー)』と呼びます。
✳︎ジョーカーは、ゲームが誰からはじまったのかを把握する以外、何の意味も効果もありません。また、決して、
手札に入ることもありません。3)スタートプレイヤーが山札のカードを全て取り、裏向きのまま時計回りで1枚ずつ、1人のプレイヤーの前に3枚カードが置かれるまで配ります(もちろん、カードを配る人の前にも、3枚になるよう配ります)。
余った山札のカードは、裏向きのまま机の中央に置きます。
4)各プレイヤーは、配られた3枚のカードを取り、自分だけが中身を見えるようにして手に持ちます。以後、これを
『手札』と呼びます。
もし、この際、手札が3枚とも全て同じカードであった場合は、
そのプレイヤーは、以下の2つのうち、どちらかを選択します。
a:手札を公開し、全て同じであったことを示した後で、山札のカードも配ったカードも全て回収し、3)に戻り、はじめからカードを配り直す。b:何も言わずにゲームを続ける。 補足:aを選択した場合、カードを配り直すのはスタートプレイヤーです。✳︎有利な状況を除き、aを選択することをオススメします。
もしも、複数のプレイヤーの手札が3枚とも全て同じカードであった場合は、早い者勝ちでaを宣言したプレイヤーが出た時点で3)に戻り、はじめからカードを配りなおしますが、全員がbを選択した場合は、そのまま何事もなくゲームを続けます。
【進行概要】・ゲームは、プレイヤーの人数分ほど行います。その1人分のゲームのことを、以後
『1ラウンド』と呼びます。
・つまり、3人では3ラウンド、5人では5ラウンド行います。
・1つのラウンドでは、スタートプレイヤーから順番に、1人ずつ手札からカードを1枚、自分の目の前に出していきます(以後、自分の目の前に出したカードを
『人物カード』と呼びます)。
・ただし、自分の目の前には
同じ人物カードを出すことができません。 補足:同じ世界線上には、同じ人物が存在できないからです!・もし、人物カードを出すことができないプレイヤーがあらわれたら、即座にラウンドが終了します。そして、得点計算
(後述)を行い、次のラウンドの準備をします。
・さらに、ラウンドの途中でも、終了条件を満たしたプレイヤーがあらわれた場合は、即座にゲームそのものが終了します
(後述)。
・もし、終了条件を満たすことなく全てのラウンドが終わった場合は、得点計算をした上で、勝者は誰かを決めます
(後述)。
【ゲームの進行】5)スタートプレイヤーからはじめ、時計回り(左回り)で順番に、手札からカードを1枚自分の目の前に出し、そのカードの特殊効果
(後述)を使用します。
もし、目の前に人物カードがすでにある場合は、その右横に一列になるよう並べます。
補足:すでに何のカードを出したか、誰が見ても分かるようにしてあれば、カードが重ねてあっても問題ありません。✳︎カードの特殊効果を使用する以外、手札を補充することはできません。
6)
たとえ手札が無くなったとしても、誰かが人物カードを出すことができない状況になるまでラウンドは続きます。 補足:人物カードを出すことができない状況とは、
「自分の手番に、手札にすでに自分が出した人物カードしか残ってない場合」
「自分の手番に、手札が全くない場合」
のどちらかの状況のことを指します。
7)誰か1人でも、人物カードを出すことができなくなったら、該当のプレイヤーはそのように宣言し手札を公開します。その後、
即座にラウンドが終了します。
【得点計算】・自分の目の前に出すことができた人物カードの
枚数が、そのラウンドに得ることができる点数です。
・ただし、人物カードを出すことができずにラウンドを終わらせたプレイヤーは、自分の目の前に出した人物カードの
枚数の、半分(小数点以下切り捨て)しか得点できません。 5枚・4枚 → 2点 3枚・2枚 → 1点 1枚・0枚 → 0点また、同じマークの人物を多く集めるとボーナス点が加えられます。ただし、
最大の数のもの1つしか得点しません。
1枚 → 0点 2枚 → 1点 3枚 → 3点 4枚 → 5点 5枚 → 8点例:ハート2枚とクローバー2枚を出せた場合、同じマーク(ハート、もしくは、クローバーのどちらか1つ)が最大で2枚なので、得られるボーナス点は1点です。ハートで1点、クローバーで1点、合計2点ではありませんので、注意してください!!✳︎ボーナスは、
ラウンドを終わらせたかどうかとは関係なく、
該当する全員がもらいます。
例:ある1つのラウンドが終わりました。deが出すことができた人物カードは4枚なので、4点を得ます。goが出すことができた人物カードは3枚だったので、3点を得ます。しかし、aiは5枚も人物カードを出したにもかかわらず、ラウンドを終わらせてしまったので、2点しか得ることができませんでした。次にボーナス点の計算に移ります。deが出した人物カードはマークが全部違うものだったので、ボーナス点は0でした。反対に、goが出した人物カードは全て同じマークだったため、追加で3点を得ます。そしてaiが出した人物カードのうち、4枚が同じマークだったので、追加で5点を得ます。このラウンドの、それぞれのプレイヤーの合計点は、de(4+0)=4点、go(3+3)=6点、ai=(2+5)=7点です。・得点計算が終わったら、忘れないよう誰が何点を得たのか、紙に記録します。
【次ラウンドの準備】・まだ、残りのラウンドがある場合は、次のラウンドの準備をします。
✳︎もし、プレイヤーの人数分のラウンドが終わっている場合は、次項の【ゲームの終了】に移ります。
・場に余ってる山札、各プレイヤー前に並ぶ人物カード、使用しなかった手札を全て集め、裏向きでシャッフルしてゲーム開始時と同じように一つの山を作ります。
*ジョーカーは混ぜないでください!
・スタPマーカー(ジョーカー)を、その持ち主の
左隣のプレイヤーの目の前に置きます。
・3)に戻って次のラウンドをはじめます。
【ゲームの終了】以下のどちらかの条件が満たされたら、即座にゲームが終了します。
[1]プレイヤー人数分のラウンドが終わる[2]全ての人物カード(9、10、J、Q、K、A)を自分の目の前に出す 特に[2]は、ラウンドの途中でも、まだ残りのラウンドが残っていたとしても、即座にゲームが終了します。
補足:人物カードを出す順番や並び順に縛りはなく、どのような順番であれ、自分の目の前に6枚全てのカードを出せれば問題ありません!
【ゲームの勝者】[1]でゲームが終わった場合は、各自、全てのラウンドの得点を合計して、最も高い点を得ていたプレイヤーが勝利します。
[2]でゲームが終わった場合は、
これまでの得点を一切無視し、
全ての人物カードを出したプレイヤーが勝利します(サドンデスルール)。
【カードの特殊効果】✳︎カードの特殊効果は、使用可能である限り
強制です。「効果を使えるのに使わない」という選択はできません。
補足:
効果を使用することができなくても、カードは出せます。9・・・getイメージは、《 欲しがりタイプ 》山札の一番上からカードを1枚取り、自分だけが見えるようにして自分の手札に加えます。
もし山札にカードがない場合、9を出すことはできても、山札からカードをもらうことはできません。
10・・・lostイメージは、《 迷子タイプ 》今、出した
10のカードを含めて、自分の目の前に出した人物カードの中から1枚を選択し、裏向きにして山札の
一番下に入れます。
補足:山札がない場合は、もちろん、今、選択した人物カードが山札の一番上になります。
J・・・jumpイメージは、≪ 無茶振りタイプ ≫次のプレイヤーの手番を飛ばします。
Q・・・quickイメージは、≪ 気配りタイプ ≫このカードを出した
左隣のプレイヤーから順番に、山札の上から1枚手に取り、中身を誰にも見せないようにして手札に加えます。
✳︎つまり、Qのカードを出したプレイヤーは、
一番最後に山札からカードを取ります。
ただし、途中で山札のカードがなくなった場合は、なくなった以後のプレイヤーはカードをもらえません。
✳︎はじめから山札にカードがない場合は、Qを自分の目の前に出すことはできても、誰もカードをもらいません。
K・・・kickイメージは、≪ 短気タイプ ≫今、
出したKを除き、自分の目の前に置いてある人物カード1つを選択し、手に取ってその人物カードを他のプレイヤーの目の前に表向きで置きます。
ただし、そのプレイヤーの目の前には
同じ人物カードを置くことはできません。もしも、自分の目の前に、これから出すKを除き何も人物カードがない場合や、他のプレイヤーに人物カードを置けない場合は、何の効果も使用できず、ただKを自分の目の前に出すだけです。
例:suは、手札からKを出し、自分の目の前に置いた。そして、自分の目の前に並んでいる9を手に取り、onの目の前に置こうとした。が、すでにonの前には9が置かれていたので、9が置かれていないzeの目の前に置いた。A・・・almighty イメージは、≪ 万能タイプ ≫場に出されている全ての人物カード(
他プレイヤーのものを含む)から1つを選択し、その効果を使用します。
ただ、これから出すAを除き、場に何も人物カードがない場合や、他プレイヤーの目の前にAしか出されていない場合は、何の効果も使用できず、ただAを自分の目の前に出すだけです。
✳︎効果が使用できる場合、望む/望まないにかかわらず、
場にあるカードの中から必ず効果を使用してください!!★☆★「世界線」や「タイムリープ」や「中二病」などの設定は、ゲーム『シュタインズゲート』を大変参考にさせていただきました!!
Copyright (C) 2015.2 http://recipeofbodogecr.gg-blog.com/(オシノ) All Rights Reserved.
結果:考察:
・もう、ここまで来たら、トランプじゃなくてきちんと人物カードつくればいいよね。まあ、イラストを描けないオシノには無理な話だけどさ(涙
・システム的には、王宮のささやきだけでなく、ゴキブリポーカーやUNOなんかも混じっている気がするけど、中核はやっぱり「同じカードが目の前に並んだらアウト」なわけで、そんな中、6枚全ての人物カードを出せたときには、きっと爽快感がある!・・・はず。
(王宮のささやきだと、全部のカードを出せたところで1点、ヴァリアントルールでも2点だったので、それに不満をもったオシノは、ギルティギア・シリーズの「一撃必殺システム・デストロイ!!」を入れてみたくなったのですよ。はい。)
・そういえば、中二病って、オシノ的なイメージではシュタインズゲートのオカリンみたいな人なんだけど、実際のところはどうなんだろう?
・あと、こんなメンバーと遊んでた主人公は、どんな人なんだろう?というか、このメンバーともう一回遊びたい、この頃にもう一回戻りたいなんて、なんて物好きな(笑)
・2人用のルールは、色々といじくってみたけど、まだうまく形になってません。まあ、もうしばらくしたら、2人でも遊べるように・・・なるかもしれませんよ。多分。なると、良いですねぇ(遠い目
・ちなみに、このゲームをつくる際に、一番難航したのは【物語】の部分です!オシノの新たな黒歴史に刻まれそう・・・笑
備考:★ 遊んでみた感想や、「ここはこうした方が、もっと面白いよ!」などのご意見は、記事のコメントによろしくお願いします!
★ おそらく、完全同一なルールのゲームはないと思いたいですが、もしありましたらご指摘ください。。。
☆ 今のところ、誰でも閲覧可能のフリーゲームとして公開しています!
☆ ルールのお問い合わせなどは以下のメールに、よろしくお願いします。
⇒
oshino.rinya◆gmail.com(送る際は
◆を
@に変えてください)
トップの無関係で(笑)素敵な写真のイラストは、blue-greenさんからお借りしました!
http://bluegreen.jp
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